複数人が共有する場のためのBGM選曲手法

日本大学文理学部情報システム解析学科北原研究室所属

松本大希

滝口恭平

小高大典

研究の概要

近年、携帯音楽プレイヤーの普及によりお気に入りのプレイリストを作成するといった機会が増えつつある。そのため、音楽情報処理の研究分野においても、プレイリストを自動で生成したり、各々のユーザに適切な楽曲との出会いを提供するための研究が数多くされている。しかし、これらの研究はユーザが1人でプレ イリストを利用する場面を想定しているのがほとんどであった。そのため、複数人が同じ場所にいて共通のBGMを聴く状況には適用できなかった。複数人がプレイリストを共有する上で重要なことは、その場にいる複数人ユーザが楽しめるプ レイリストを生成することであるが、既存の選曲手法の多くはその実現には至っているとは言えない。そこで本研究では、複数人が共有する場のためのBGM選曲手法を提案する。本 手法の基本的なアイディアは、その場にいる各ユーザのお気に入り楽曲情報を取得し、過半数の人がお気に入りに指定した楽曲を選曲することである。しかし、単 に共通の楽曲のみを抽出すると十分な曲数を確保できない可能性がある。そこで、アーティストレベルでの共通曲を抽出する機能を導入する。YouTube のお気に入 り機能を利用して、本手法を実装し、評価実験を行った結果、提案手法によって十分な曲数を確保しながら、ユーザが気に入った曲を抽出できることが明らかになった。

リンク

  • 選曲手法のプログラム
  • 論文 (PDF版)
  • 発表スライド (PDF版)